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自己啓発キーポイント,手続き,退職

こんにちは。

いつも浜焼さざえのブログにお越しいただきありがとうございます。

当記事はさざ衛の定年退職後の再就職先からの完全退職に際し、その複雑・難解な手続きを体験し
「これはスキっと、まとまったモノが有れば助かるなぁ~」と思いました。

いつか「その時」が訪れた時のためにご参考にしていただければと思い整理しました。

退職の概要はWikipediaを参考にさせいただきました。

長文になってしまいましたがご容赦いただきたくよろしくお願いいたします。

尚、退職に際しましては、所属される会社・組織固有の手続きに則ることが一般的です。

必要に応じ上司の方や総務部門の方のご支援をいただきながら進められる事をお勧めします。

この記事でお伝えする事

退職時に実施する手続きのキーポイント

退職の種類

  1. 会社都合
    • 会社側から一方的な通達・申し入れで労働契約を解除される事。
      • 理由:経営不振、倒産、リストラ(早期退職制度に応募した場合も含まれる)。
    • 会社から直接・間接的に退職の勧奨を受けた場合。
    • 事業所の廃止
    • 解雇
  2. 自己都合
    • 労働者側の理由で、自己の意思・都合で退職する事。
      • 例:転職、結婚、妊娠・出産、転居、その他家庭の事情 等。
    • 会社から退職の勧奨を受け、承諾後に自ら退職を申し出た場合
    • 解雇(違反、違法行為で懲戒解雇の場合は会社都合ではない)

大きな相違点は・・・

自己都合退職の場合と会社都合の場合を比較して相違点を整理します。

再就職活動で不利益の可能性・・

再就職の選考が進むと、転職先の会社での面接試験が予測されます。
採用担当者や面接官は履歴書の記載内容で「会社都合による退職」の場合、その理由を確認します。
経営不振などの本人の責に帰するものでない場合は問題ないと考えますが、「懲戒解雇」、「退職勧奨」などが理由の場合、自己都合での退職に比較して「不利」になる恐れがあります。
面接試験に向けて事前に「回答内容」をしっかり吟味・準備されることをお勧めします。

金銭的相違点
  1. 会社都合の場合:
    1. 「失業手当(失業給付金)」を自己都合退職に比較して「早く」、「長く」受け取れます。
      • ※ハローワークに離職届を提出後を起点として・・・
        • 会社都合の場合:待機期間7日間+約1か月後に1回目の支給
          給付日数   :雇用保険の被保険者期間により90~330日
        • 自己都合の場合:待機期間7日間+約3か月後に1回目の支給
          給付日数   :雇用保険の被保険者期間により90~150日
    2. 解雇予告手当を受け取れる
      • 会社都合退職の場合、会社は離職日の30日以上前に解雇を予告する義務があります。
        • 例1)何の予告も無く、即日解雇を通告された場合:30日分以上の給与が支給されます。
        • 例2)何の予告も無く、5日後の解雇を通告された場合:25日分以上の給与が支給されます。
  2. 自己都合退職では退職まで働いた分の賃金や退職金以外の支払いはありません。

※詳細はお住まいの住所を所轄するハローワークに相談される事をお勧めします。

(一般的な)退職の手続き

退職日までの流れ

  1. 退職について意向表明(1~3か月前)
    • 通達する相手:所属長、上長に口頭でも可能
  2. 退職が自己都合の場合は、退職願 または 退職届のいずれかを提出する。(1か月前~2週間前)
    1. 退職届 または 退職願
      • 退職願:退職についての意向表明で、会社側の合意・受理されて有効となります。
            受理されるまでは「取消・撤回」が可能です。
      • 退職届:退職の意思表示をすることで「撤回できません」
  3. お取引先・お客様への退職する旨のご挨拶
    1. 一般的には電子メールでご挨拶します。
      • 取引先との親密度に応じ、対面でのご挨拶をスケジュールします。
  4. 業務引継ぎ(~3日前くらいまで)
    1. 従事している業務の進捗状況の整理
      1. 完了事案
      2. 継続事案
        • 現在までの経緯
        • 懸案事項
      3. 進捗途中の事案
        • 現在までの経緯
        • 今後の予定
        • 懸案事項
    2. 取引先・お客様との関係を鑑み、後任者が決まっていれば同行してご挨拶に訪問します。
      1. 訪問相手の背景・責任範囲・自社との関係 等を事前に後任者に連携します。
  5. 個人所有の荷物の片付けと引き取ります。
  6. 有給休暇を消化できる場合は、退職前に有給休暇を取得します。

退職日当日の手続き

  1. 退職日当日
    1. 上長・所属長へのあいさつ
    2. 同僚へのあいさつ
    3. 貸与品・支給品の返却
      • 社員証、名刺、社章
      • 健康保険証(本人分、家族分の全て)
        • 最終出社日と退職日が同一の場合は退職日に返却可能です)
        • 保険証は退職日まで有効です。 退職日翌日以降に速やかに郵送等で返却します。
        • 最終出社日に返却する必要はありません。
        • 保険証返却後に健康保険資格喪失証明書を受領します。(転職先に提出します。)
      • 備品(事務用品・筆記用具、パソコン周辺装置 等々)
      • 制服・作業着 等
      • 業務マニュアル・資料
      • 携帯電話・スマートフォン・パソコン 等
    4. 退職時の確認書類の起票と提出
      • 機密保持契約書類
      • 退職時の確認事項書類 等々

退職により会社から受け取る書類

  1. 雇用保険被保険者証
    • 雇用保険の加入者であったことを証明する書類で、再就職の際に転職先の会社に提出します。
  2. 年金手帳
    • 厚生年金の加入者であった事を証明する書類で、離職後に厚生年金を受領する際に必要となります。
  3. 源泉徴収票
    • 1年間の給与額と支払った税金の額が記載された書類です。 退職後1か月以内には交付されます。
      年内に転職する場合は、受け取った源泉徴収票を転職先の会社に提出する必要があります。
    • 年を跨いで転職する場合は、源泉徴収票を参照して個人で確定申告をする必要があります。
  4. 離職票(公的な書類です)
    • 失業給付金、失業手当(基本手当と言います)を申請する際にハローワークに提出する書類です。
      退職後に失業手当の支給を申請する場合、退職前に離職票の発行を会社に依頼されることをお勧めします。
  5. 退職証明書(会社独自の書類です)
    • 退職する会社から退職したことを証明する書類です。

退職後の公的手続き

退職後に速やかに行う「公的手続き」について項目別に整理します。

健康保険

  1. 直ぐに次の仕事に就職する場合
    • 健康保険資格喪失証明書を転職先に提出して「新たな健康保険証」を発行してもらいます。
  2. 次の仕事が決まっていない場合 または 次の仕事までに期間が開く場合
    • 退職日の翌日から保険が無効となります。
    • 病気やけがの場合、「全額自己負担」となりますので「必ず公的な保険」への加入をお勧めします。
      • 公的な保険に加入する方法は3つあります。
        1. 任意継続被保険者制度を利用
          • 退職後も現行お勤めの会社の健康保険に最長2年まで継続加入できる制度です。
          • 家族も扶養に入れられます。
          • 継続する場合は、離職日の翌日から20日以内に加入していた健康保険組合にへ申請します。
        2. 国民健康保険に加入
          • 国民健康保険は各市町村が運営する健康保険制度です。
          • 離職日の翌日から14日以内に住民票のある市区町村役場に申請します。
          • この期間を過ぎても手続きはできます。
          • 保険料は退職日の翌日にさかのぼって算定されます。
        3. 家族の健康保険に扶養として加入
          • 家族が健康保険の被保険者で自身の年収が130万円未満の場合:
            「被扶養者」として健康保険に加入できる可能性があります。
          • 実際に加入できるのか?否か?は、家族が加入している健康保険組合などへの確認してください。

雇用保険(失業保険)

  • 雇用保険(失業保険)は国の保険制度の一つです。
  • 「1週間の所定労働時間が20時間以上であり、31日以上の雇用見込みがある」という条件で雇用されていた場合、基本的に全員が加入者となり、退職後に失業手当を受け取れる場合があります。
  1. 直ぐに次の仕事に就職する場合
    • 失業保険は失業者が再就職するまでの期間を支援するものです。
    • 転職先が既に決まっている場合には受給資格はありませんので手続きは不要です。
  2. 次の仕事が決まっていない場合 または 次の仕事までに期間が開く場合
    • 原則本人の住所地を管轄するハローワークに離職票等を持参して手続きをします。
    • 会社都合による退職の場合は7日間の待機期間の後に手当てが支給されます。
    • 自己都合退職の場合は、更に3カ月間の給付制限期間を経て支給されます
      (令和2年10月1日以降は、5年間のうち2回までは2カ月間と改正されています)。
    • 失業手当は、再就職の意思があり、行動をしている人に対して給付されるものです。
    • 就職をする意思がない人、ケガや病気、妊娠・出産などですぐに就職するのが困難な人などは対象外です。

年金

  • 公的年金には大きく分けて2種類あります。
    1. 20歳以上の国民が全員加入する国民年金です。
    2. 会社員や公務員が国民年金に加えて加入する厚生年金です。
  1. 直ぐに次の仕事に就職する場合
    • 転職先に年金手帳を提出するだけで、手続きは会社が代行してくれます。
    • 退職日まで期間が開いたり、同月内の転職でも同様の手続きです。 
      例)「7月15日に退職、7月25日に入社」などです。
  2. 次の仕事が決まっていない場合 または 次の仕事までに期間が開く場合
    • 退職すると会社員ではなくなるため国民年金への切り替えが必要です。
    • 転職先が決まっていても退職日と入社日が一月以上空く場合も同様です。
      例)「7月15日に退職、9月1日に入社」なども同様です。
    • 退職の翌日から14日以内に、年金手帳、離職票等を持参し住民票がある市区町村役場で手続きします。
    • 転職先が決まっている場合でも、転職先が社会保険完備ではない場合には国民年金への切り替えが必要です。

住民税

  • 住民税は前年の1月1日から12月31日までの所得に対して今年の6月から来年5月までに12回分割して納入します。
  • 失業中の人や年収が下がった場合、前年度の所得を基準にしているため「支払いがきつくなる」場合があります。
  • 住民税の納付方法(納入方法)には2種類あります。
    • 普通徴収……年に4回、納税者が直接納める方法
    • 特別徴収……毎月の給与から天引き(会社が納付を代行)する方法
  • 事業主(事業経営者等)は特別徴収が義務付けられています。
  • 会社員であれば原則として全員が給与からの天引きで住民税を納めていると思います。
  1. 直ぐに次の仕事に就職する場合
    • 退職する会社と転職先の会社で特別徴収の継続手続きを行うことで特別徴収(給与から天引き)が継続できます。
    • 退職する会社へ依頼できない場合は一時的に普通徴収に切替えた後、転職先で特別徴収への切替える事も可能です。
  2. 次の仕事が決まっていない場合 または 次の仕事までに期間が開く場合
  3. 退職月により手続きが異なります。
    • 1月~5月に退職する場合
      • 原則退職する月の給与から5月までの住民税が一括徴収されます。
      • 但し、給与と退職金の合計額が住民税の支払額を下回る場合は普通徴収に切替えることができます。
    • 6月~12月に退職する場合
      • 自動的に普通徴収に切り替わります。(特別な手続きは不要です)
      • 自治体から納税通知書が送られてくるので金融機関やコンビニ等で納付すれば完了です。
    • 希望者は退職月から翌年5月までの支払い分を一括で納入することもできます。

所得税

  • 所得税は給与額(給与収入)から色々な控除を差し引いた金額(課税所得)に対して課せられる税金です。
  • 年間の給与額を予測して毎月の給与から天引きされます。(予測した年間給与額に応じた税金を納入している)
  • 金額が確定する12月に過不足を計算して返還や追加徴収をします(これが年末調整で所得税の差分を調整します)。
  • 退職の時期により確定申告を自分で行う必要があります。
  1. 直ぐに次の仕事に就職する場合
    • 年内で転職する場合は、新しい勤務先に源泉徴収票を提出すると年末調整をしてくれます。
      例)6月末で退職し7月に入社するなど
      但し、11月下旬以降の入社だと年内に手続きが終わらず年末調整に間に合わない場合があります。
      その場合は自分で確定申告する必要があります。
    • 「年収が2,000万円を超える」「副業の所得が年20万円を超える」などに該当する場合は確定申告が必要です。
      • 副業所得には大変多岐に渡る所得が該当します。
        会社にお勤めの方は、「給与所得以外の所得」は一般的に副業の所得に該当すると考えられます。 
        例)株式の売買で利益を得た。 
          相続金を得た。 等々
  2. 次の仕事が決まっていない場合 または 次の仕事までに期間が開く場合
    • 確定申告が必要です。
      確定申告の時期は毎年2月中旬から3月中旬です。
      ご参考:国税庁のホームページ
    • 尚、期限内に確定申告しなしと「無申告加算税」「延滞税」などが発生しますので期限には注意が必要です。

円満退職が困難と感じた時の対策として・・・

一方、種々の事情で「一般的な円満退職手続きが出来ない・したくない」等の要望があるとお聞きします。

一般の手続きを避けたい背景には、それぞれの事情により多岐に渡るようです。

  • 「顔を(も)みたくない」、
  • 「話もしたくない」、
  • 出社すると「退職させてもらえない」、
  • 会ってしますと「退職希望を切り出せない・言えない」、
  • 「罵声をあびそうでイヤ」等々・・・、

一方、退職を希望するご本人からすれば・・・

「1日も早く会社との関係を断ちたい」、

「もう関わりたくない」 等々、

強い思いをお持ちの方も多くいらっしゃると思います。

そんな時にご本人に代わって退職手続きを進めてくれるサービスがあります。

退職代行サービス

退職代行サービス提供元は3種類に大別できます。

  1. 一般法人(株式会社/合同会社/弁護士監修など)
    • 強み:低費用(20,000円~50,000円程度)。手続きは簡単 。
    • 弱み:代理交渉が出来るか?( 弁護士法72条で代理交渉は無く弁護士法違反) 。
      裁判での代理人対応はできない。
  2. 弁護士
    • 強み:確実(弁護士法72条で代理交渉権有)。裁判での代理人対応が可能。
    • 弱み:高費用 (弁護士の人件費高い:30,000円~100,000円程度)、
      手続きに時間が掛かる(弁護士職務倫理規定で詳細ヒアリングが必要)
  3. 労働組合
    • 強み:簡単 (弁護士のような職務規定が無い)。
      低費用(一般法人と同じ人件費水準:20,000円~30,000円程度))、
      確実(労働組合法6条で労働者のための代理交渉も可能)
    • 弱み:裁判での代理人対応はできない。

退職代行サービスを選択する場合の考慮点

  1. 「労働組合」または「弁護士」が対応してくれる会社を選ぶ。
  2. 退職に関する代行交渉をしてくれるか?否か?を確認する。

※裁判になる可能性が高い場合は「弁護士」が運営する会社の方が望ましいです。

退職代行を選択した場合のマイナス要因の理解

  • 有償サービスで費用が発生します。(20,000円~100,000円程度。 追加費用も確認しておくことをお勧めします)
  • 退職代行サービスを利用することで会社側への心証を悪くする可能性があります。
    • その結果、会社から誹謗・中傷される可能性がある。
    • 退職日を会社側の都合の良い日に設定される等不利益を被る可能性がある。
    • 有給休暇を消化してからの退職は認められない可能性がある。 等々

他にも自分で退職手続きしない事によるマイナス面がある可能性を考慮しても

「自分から退職手続きをしたくない・出来ない」という事でしたら、

「退職代行のサービス」の利用を選択肢としてご検討されてはいかがでしょうか?

まとめ

以上、退職の手続きのキーポイントとして、

  1. 一般的な退職手続きの流れについて
  2. 関連する書類について
  3. 概要レベルの手続きを整理しました。

最後に通常の退職手続きが困難な場合の選択肢として「退職代行サービス」の利用もご紹介しました。

当記事が退職に向けた手続きのお役にたつ事を願っています。

長文になってしまいましたが、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

自己啓発キーポイント,手続き,退職

Posted by tanishi